本書のタイトルである『白鳥のプラトン』の由来は、師のソクラテスが、青年プラトンに出会う直前に見たという夢によるのです。その夢とは、腰かけていた哲学者ソクラテスのもとに突如、一羽の白鳥が舞い降りてきて、その膝の上にチョコンと座って歌を唄ったかと思うと、見るまに翼を大きく広げて、再び大空へ飛び立っていった、というものです。ソクラテスは、この印象的な夢を覚えていて、後日プラトンと出会った時に、あの時の白鳥が、いったい誰を意味していたのかを、すぐ直感したと言います。ちなみに「プラトン」というのは「幅広い」という意味だそうです。
さて、そのソクラテスが見た夢のように、プラトンが大きな白鳥に変じて、その幅広い羽を広げて、大空の上からヨーロッパの哲学の世界の流れを案内してくれるというのです。
その白鳥のプラトンの背中に乗って、「ヨーロッパの哲学と歴史のミステリー」を鳥瞰してみることにいたしましょう。おそらくは新鮮な驚きとともに、これまでとは、また違った哲学の世界が見えてくることになるでありましょう。
「それでは、『プラトンの哲学の世界』へと、みなさんを、ご案内いたしましょう。」